1.3つの自動化

 現在、あなたが会社で行っている業務を自分の手から離したいと考えているとします。その場合、業務の自動化は主に3種類あると考えられます。1つ目は自身の業務を人に任せる人的自動化、2つ目は外注にシステム開発を依頼する外注的自動化、3つ目は自社でシステム開発を行う内製的自動化です。人的自動化は給与が毎月かかり、外注的自動化は外注費と場合によっては毎月のライセンス料がかかります。またシステムを自社開発行う場合は開発、法改正を伴うようなものであれば、その年ごとに適宜修正を要するため、人件費がかかります。

2.景気後退期には何が起こるか?

 一般に景気後退が起こってしまった場合社内では「聖域なきコストカット」が行われます。まず売上が先行して落ち込むため、それに対応して利益が出るように費用の調整を行わなければならないのです。そのためそのコストカットは自動化した分野にも及んできます。例えば請求書のメールの送信や未入金の督促などを1つ目の人に任せる人的自動化を行っておいたとします。※もうそのような会社は少ないかもしれませんが。そういった場合当然、「その業務はプログラムでできるようになるんじゃないの?」という意見が社内で挙がり、当然「システム化しよう。」という流れになる訳です。また他社に外注して保守管理費用を払っている場合でも、「そのシステムうちで作れないの?」となる訳です。

3.景気後退期には人的自動化、内製化はしてはいけない。

 もし仮にそのプログラムが法改正などの保守管理を必要としない単純なタイプなら、内製化で作ってしまった方が良いと考えがちです。人的自動化はただ人が手を動かしているだけなどで早急にシステム化すべきですし、外注の中にも開発費が安くて保守・管理費用で稼ぐタイプの企業と開発費のみの2種類があります。その場合当然、保守管理と言っても例えばOSのアップデートとか何かしらの変更があった場合にプログラムに不具合が起こることを想定しています。こういった状況に陥ると日本企業はシステムの内製化で対応したくなります。それは売上が落ち込んで社内の労働力がダブついている状態なので安易にシステム要員に充てれば良いという経営判断をしがちなのです。しかしながらシステムを内部で開発するのは時間がかかりますし、その後の修正作業もかなりの膨大な業務になります。もし自分の会社がシステムの専門の会社でないなら、外部のソフトウェア会社へ依頼してしまった方が無難です。結果的に給与という形で開発費を支払うことになります。もう少し言えば月額の保守のないソフトウェア代、もしくは開発費のみのものを購入するのが一番良い選択でしょう。

4.コストカットに人件費を割いてはダメ

 上記で示したようにコストカットのためにシステム開発を内製化する戦略はあまりお勧めしません。本来であればそれらの人材の労働力を売上を上げるために使った方が会社の業績を上げることができるからです。もし社内にものすごくプログラミングが得意な人がいるのなら開発は他社に任せて、その後自社でいじれるような契約で適応させていく方が時間とお金の節約になります。一番大切なのはどの程度のシステムなら時間をかけずに内製化できるのか、経営者が知っておく必要があります。この判断を間違うと相当な出費を余儀なくされます。

 今後業務の自動化を考えている方は検討されてみてはいかがでしょうか?