今日は意思決定のメカニズムについて考えてみたいと思います。
まずあなたがある会社の社長だとして、財務部門から大型の資金調達スキームを提案されたとします。担当者の説明は簡潔明瞭でしっかりと準備してきた様子が伺えます。担当者はホームランを打った後のように目を輝かせています。
 しかし社長のあなたは何回説明を聞いても、内容が理解できません。不明点をはっきりさせようと思っても全く分かりません。この複雑なスキームの採択はこの場で行わなければなりません。いいと思うなら進めてもらわないといけないし、ダメならダメで明確にこのポイントがまずいという具体的な指摘が必要です。保留という選択肢はありません。あなたならどうするでしょうか?
 ここで例に取り上げたのは実は会社でよく起こるやり取りで、何も資金調達に限った話ではありません。大型のシステム導入や海外の会社との協業などどれも失敗すれば、会社が傾くレベルのものばかり、そのような決断をその場で下すのです。
 このようなことはその分野において社長と担当者の知識レベルに差があり過ぎると起こる事象です。これは組織が大きくなればなるほどよく起こります。また社長として全体への影響も考えなければなりません。こういう時は担当者に最後まで自分がグリップして、やれそうか聞いてみてください。「やれます。」ということなら任せればいいし、無理そうなら部署の知識レベルをまず上げるように伝えましょう。レベルが上がって「できる」と思ったらいつでもやっていいよと伝えれば、社員のモチベーションを落とすことはありません。